築年数の古い雑居ビルの２Fを飲食店に全面改装しました。和と洋の料理人がカウンター内に立ち、お客様と会話を楽しみながら和洋折衷の創作料理を振る舞うダイニングバーです。ロゴ、チラシ、看板、メニュー等も弊社にてデザインさせていただきました。
飲み屋街の喧騒の中でも、仕事帰りにゆったりと落ち着いて食事とお酒を楽しむことができるよう、隠れ家を意識しデザインしました。また料理人とお客様が会話を楽しめるようカウンター座面を目線のそろう高さとし、疲れずにくつろげるようソファ状の座面と大きめの足置きを設置しています。
和と洋に必要な厨房機器を新設でそろえるため、店内仕上げの予算をおさえる必要がありました。また改装前の店内は天井高が低く暗かったので、圧迫感を感じない空間とする必要もありました。そこで既存仕上げ全てをまず解体し、全体をモルタルでうす塗り補修することで、ベースとなる最大の空間を確保しました。その上に無垢の木板を腰窓の高さに限定して張り店内をぐるりと囲んでいます。既存の窓額縁高さで木板を壁面に貼り、リング状に連続させることで、人の意識をテーブル周りの一定の高さに向かせ、低い天井高からくる圧迫感を回避しながら空間に広がりを持たせています。
モルタルのグレー色で統一された空間と厚みのある無垢の木板により、シンプルで清潔なイメージと温かくて上質なイメージをもった広がりのある店内をデザインしています。和食と洋食、そして和食と洋食のコラボ創作料理を振る舞うダイニングバーのため、店舗デザインも和風と洋風を織り交ぜています。