「ピンプレッションな空間」
株式会社七葉は「抹茶」という切り口から、「新しい日本のカタチ」を世界に発信している会社である。
良質の抹茶を、抹茶ラテなど現代的にアレンジしたメニューで提供している。
そして、その店内に求められる空間は「和風」ではなく「現代の茶室」である。
それは、オーナーの言葉を借りれば"日本に昔からある茶文化を現代的な解釈で楽しめる店"をつくりたいという思いの表れである。
「ピンプレッション」とは押すとその形に釘が押し出されるおもちゃの名称である。
中国では急激な成長過程の為、カフェに個室感を求めているのか、オープンな空間を求めているのか、まだ不安定であると感じた。
そこで今回は、空間の間仕切りの変更を自由に行える空間を作るため、「ピンプレッション」の構造を利用した。
天井から吊り下がっている木パイプは、様々な長さを用意しており(小:天井意匠の為の短いパイプ 中:空気感を仕切る為の中間の長さのパイプ 大:床までの長さの物理的な間仕切り)かつ、自由に配置を入れ替える事が可能な構造としている為、時代の流れに対応して個室感を調整する事が出来る。
空間に可変の要素を残す事によって、時代の流れに対応出来る空間を提案出来ればと考えた。
- 業種:カフェ
- 住所:中国上海市
- 黄浦区马当路 185号
- 広さ:59.2坪
- 座席数:78席