ファサードが印象的なこちらのお店は居酒屋「呑み助処 はやとちり」さん。飲食店にて経験を積まれたオーナー様が今回独立されて、三鷹の街に満を持しての出店となったお店です。「気心の知れた友人や職場の同僚、そして家族と、いっぱい食べて呑んで楽しむ」そんな賑やかな内装をイメージしてプランニングしました。
その賑やかさを存分に表現したのがファサードです。今回お店に面している「三鷹通り」は単調でまっすぐな通りのため、お店の視認性を高めるのは重要なポイントでした。ファサードのポイントは「庇(ひさし)」「暖簾」「七宝柄」。庇をつけて建物に特徴をもたせ、暖簾も通常よりも大きめのサイズのものを採用して存在感をアピール。そして一際目を引く赤色の七宝柄。七宝柄は円がいくつも連鎖して重なっている様子から、円満、調和、ご縁などの願いが込められた縁起の良い柄です。また、円の柄を「大皿」ともかけているのも隠れたこだわり。七宝柄のフィルムは外からの視線を適度に隠しつつも、中の様子も伺うことができるので、入りやすい店構えとなっています。
店内はカウンター席とテーブル席で構成され、ゆったりと配置されたテーブル席では、大勢で大皿を囲んでも余裕があります。店内で一番こだわったのは照明。客席の照明はすべて「白熱電球」を採用しました。ランニングコストを考えればLEDの方が電球効率は高いですが、白熱電球の持つ柔らかく温かい質感が、今回のお店にぴったりだったため、あえて白熱電球をご提案。ぼんやりと照らす電球が空間を温かく包み込み、昔の大衆的なお店の雰囲気が漂います。ノスタルジックな気分に浸りながら、昔話に花を咲かせて盛り上がるようなそんな風景が目に浮かぶ空間となっています。
- 業種:居酒屋
- 住所:東京都武蔵野市西久保
- 1-3-10
- 広さ:16.35坪