群馬県桐生市は、明治から昭和初期にかけて織物工場として建てられたノコギリ屋根の工場群が有名である。その数は200棟ほどあると言われているが、老朽化によりかなりの数が取り壊しの危機を迎えている。
この建物もオリジナルはノコギリ屋根の工場であったが、洋菓子店として使われるようになってから過去数度にわたり増改築され、その特徴的な屋根型が隠されていた。
施主の地域貢献に対する想いを受け、このリノベーションでは過去の増築部を取り払い、その屋根型を改めて表出させた。
さらに馴染みの形態を踏襲した現代的な屋根型を付加することで、地域の活性化を促す新しい店舗を目指した。